「士幌旅館 」
若旦那と若女将の掛け合いに
道の駅ピア21しほろから車で5分。士幌中心部にたたずむ宿、士幌旅館。
地元で暮らす人は住んでいるまちの宿に宿泊する機会がないためどんなところなのか知らない人も多いのではないでしょうか。
今回は、観光客の方はもちろん、士幌のまちに住む方に自分たちが住むまちについて知っていただければいいな、そんな思いから士幌旅館さんを取材させていただきました。
まずは施設や料理からご紹介させていただきます。
西潟夫妻にインタビュー!
―おふたりは旅館を継ぐまでは何をされていたんですか?
私は介護をやってました。
僕はふらふらふらふら…
若かったので音楽の道に行きたいって言って。
絵に描いたダメ男です。
最初は旅館じゃなくて主人のおじいちゃんおばあちゃんがやってた下居辺の温泉のほうの経営に入りました。山の湯っていう温泉なんですけど。コアなファンの方は結構いらっしゃいましたね。おじいちゃんおばあちゃんの歳だったり老朽化だったりで今はもう施設はやってないですけど、温泉は湧いているので、こっちの旅館まで温泉を運んできてます。
―温泉はどうやって運んでいるんですか?
専用のトラックがあるので毎日トラックで運搬しています。
山の湯の温泉は自噴しているんですよ。勝手に湧いてきて常に流れてますね。飲み水を掘ろうとしたら温泉が湧いてきたって話を聞いたことがあります。
うちの温泉はモール温泉で、泉質がやわらかいって言われますね。士幌温泉プラザ・緑風さんとは成分上は変わらないはずなんですけど、泉質が違うっていわれます。旅館の建物が大きければ地域の方に日帰りで楽しんでもらえるんですけど、なかなかそうはいかなくて。いまは宿泊の方だけに楽しんでもらっています。
宝くじが当たったらリニューアルします。
―旅館業をやられてて「これはちょっと大変だったな」ということはありましたか?
いまのところ大変だったってことはないですかね…
あるよ!!
ありました。
日頃、毎日がやっぱり大変ですけど、2、3年前の大停電は最大のピンチだったかもしれないですね。本当はまちのひとにお風呂を提供できたりすればよかったんですけど、何もできず災害時の対応の甘さを感じましたね。
―士幌旅館さんにはどんな方が泊まられるんですか?
平日は仕事の方がメインです。休日になると釣りのお客様も多く来られますね。音更川や士幌川がよく釣れるみたいで。釣った魚を持ってきてくださるお客様もいますね。ニジマスだとかイワナだとか。その魚を捌いて刺身にしたり、漬けにしたり、唐揚げにしたりしてます。
―お客さんとの距離がすごく近いんですね。
どこで釣ってるか、詳しい場所は全然教えてくれないけどね。
やっぱり好きな方はできるだけ場所は教えたくないみたいで(笑)
僕、ブログをやってるんですけど、それは「士幌をぶらりしたらこんな感じだよ」ってことを知ってお客さんが便利になったらいいなと思ってやってるんですよ。だからブログのネタになればいいなと思って”無理して”飲みに行って… もう大変。お腹いっぱい。
楽しんでるだけでしょ!!
―ブログの更新頻度が2日に1回くらいだと思うんですけど、続く秘訣は何かありますか?
もう”必死”。どうにか面白くしなきゃいけないからどんどん行動していくうちに「こうだったんだ」っていう発見が出てきますね。この時期の川はこうなんだなとか。とにかくもう必死。
自分で自分の首を絞めた結果ですけど、日々「ブログどうしよう」ってなってて、私は一応「こういうのいいんじゃない」って提案するんですけど、最終的に決めるのはこっちなのでいつも私のは却下になってますね。最終の文章のチェックは私がしてます。
あとブログ用として犬も飼い始めたり。
違うよ!!
いつかは看板犬にとはいってるんですけどね。子どもがずっと飼いたいって言ってて命の大切さも勉強できるし飼ってもいいかなと思ってたんですけど、この人が最終的にいいよって言ったのはブログのためなのかなと思いますよ。
違うって!!
―商工会青年部のフリーペーパーも好きです!
しほろっちですね。
100号くらいまでやってたのかな。7年くらいかな。最初は編集長をやってました。ネタがない時は裏が塗り絵です。
―こんなに細かく…本当にすごい…
パソコンできないから最初は手書きで(寿し大洋の)川崎さんのところに持って行ってました。もう必死。必死。必死。
―なにかこれからやってみたいなってことはあったりしますか?
士幌旅館をを拠点に泊まった方が自転車でぶらりできるような流れをつくれないかなと思ってますね。
―道の駅よりもまちの中心部にある士幌旅館に自転車があったら便利ですよね。想像が膨らんでしまいますね!!
取材を終えて
若旦那がボケて、若女将がツッコむ。二人の掛け合いに取材中ずっと笑わせていただきました。自分が住む町の宿について知る機会はなかなかないと思います。またひとつ、この町の見えていなかった魅力を知ることができました。
士幌町にお越しの方はもちろん、士幌町に住んでいる方も士幌旅館に泊まってみて、いつもとは違う角度からまちを眺めてみてはいかがでしょうか。
【士幌旅館若旦那公式ブログ「しほろ旅館のにしくん」】
こちらのリンクから→ https://ameblo.jp/shihororyokan/page-3.html