町民が足繁く通う名店
居酒屋「とりしん」
商店街のど真ん中に位置するとりしん。店内に入ると、長い一枚板のカウンターに赤提灯。カウンターの向かいからもくもくと串を焼く煙と美味しそうな香りが店内へ立ち込める。
昭和感満載の雰囲気に入ってすぐに酔いしれる。カウンター、座敷合わせて60席ほどの店内、コロナがなければ、連日ほぼ満席の人気店です。
客のほとんどが士幌町民、もしくは近隣町村の常連。一見客はかなり珍しい。
常連客に話を聞いてみると、それぞれに定番メニューがあり、それぞれにとりしんの楽しみ方があるようだ。
町民アンケートをもとに紹介していきます。
とりしんの楽しみ方
【町民の声①】 野菜炒め。普通の野菜炒めと一味違う!
オムライスのようなビジュアルのこちらが、野菜炒め。
私も最初衝撃的でした。
中には、もやし、玉ねぎ、ピーマン、白菜などが入っており、甘しょっぱいソースと絡み、旨い!
続いて・・・
【町民の声②】 牛のタタキ!絶対頼む!
こちらがしほろ牛のたたき。
シャキシャキのレタスの上に柔らかくて、旨味が強いしほろ牛。さらにその上にはこれでもか!と山わさびがかかってます。ボリュームたっぷり。さっぱりクセになる。
【町民の声③】 ゴボウチップスは最高のサイドメニュー。2回はおかわりする。
士幌産のゴボウを使ったパリパリのチップに自家製マヨをたっぷりつけていただく絶品料理です。
その他、
・山賊焼きが大好きです。
・テイクアウトのとりめしがご飯に味しみてうまい。
・士幌の人なら誰でも必ず一度は行ったことがあるのでは?というくらいに有名で身近ないこいの場
・何食べてもハズレない。食べに行くだけでも良い店
・食べ物のジャンルが広い。何度いっても飽きない。
などなど、ファンからの熱いアンケートが多数でした。
とりしんのこれまで
創業45年を迎えるとりしんの人気の秘密や歴史について店主の池本進さんに伺ってみました。
池本さんは士幌町生まれ。高校卒業後に札幌へ。そこで飲食業のことを学び帰郷。
小さな店からのスタートです。
―どうして「とりしん」という屋号だったのですか?
俺が進(すすむ)って名前だから。だから、焼き鳥の「とり」、進の「しん」をとったのさ。
―なるほど!知らなかったです!笑
剣先ステーキ誕生の秘話
―20年くらい前、道の駅ピア21しほろが道の駅登録をした際の初代のレストランを経営されたのですよね?剣先ステーキはどのようにして生まれたのですか?
まずメインはステーキを提供しようと思って。でも普通に提供したら面白くないから。関西に行った時にくわを焼き台にしたステーキを食べた。それをみて、うちではこれをアレンジしようと思ったんだ。最初は、剣先スコップにしようか、角スコップにしようか悩んだんだ。
―そうですか!もしかしたら角スコップステーキだったのですね!!笑
剣先はそのまま置いたらグラグラして安定しないでしょ?そしたら、俺の友達が木の板を加工して、剣先を置く台を作ってくれたんだ。それでこっちにしようって。
―そうやって、剣先ステーキは生まれたのですね。現在のピアでも人気メニューです!
―かなり話題になったのでは?
全然だよ!!今でこそ話題になるけど、当時は全然だ。だってステーキを食べたことない人ばっかりだったもん。
取材の途中、マスターの記憶がおぼろげになったら、一郎さんが合いの手を入れてくれます。
3人で支え合う
―最後に!商売繁盛のコツは?
そんなのなんもないよ!
―えー!では夫婦円満の秘訣は?
そんなの取材に関係あるのかよ!笑
うちは、これのおかげだ!
指差す先にはカウンターの中のママ。
いつも元気いっぱいで客を、迎え入れてくれる。
そんなママは、マスターのことを、
「昔からアイディアはすごいなって思った。そこの視点は人と全然違うね!」
と恥ずかしそうに。
取材を終えて
昭和香るとりしんには、美味しい料理と。息ぴったりのご夫妻と。
2人を支える息子さん、スタッフさんのアットホームな癒しの空間がある。