ピア21通信

商店街紹介

熱々のスープと、
熱々の兄弟愛あり。
「麺屋北物語」

道の駅ピア21しほろから国道241号線を北上していると、上士幌町との町境の近くに、一軒のラーメン店があります。麺屋北物語。遠くからでも目立つ看板が目印のこの店は多くのビジネスマンでにぎわいを見せる人気店です。
それだけならよくあるラーメン店なのかもしれません。しかし、「豚丼がうまい」「仲の良い兄弟が経営している」など、気になる噂が盛りだくさん。
士幌の玄関口ともいえるラーメン店を取材してきました。

ラーメン屋なのに豚丼?

事前に行っていた町民アンケートで人気の高かった豚丼。ラーメン屋なのに豚丼?と気になり、まずは豚丼を注文しました。

ジューっという音を立てながら丁寧に焼き上げる豚肉は帯広市の五日市の噛みこみ豚を使用しているとか。

完成した豚丼。見るからにおいしそう。常連のお客さん曰く、士幌で一番とのこと。甘いタレとこだわりの豚肉がよく絡み、人気の理由がよくわかります。

常連客を虜にする変わらぬおいしさ。

続いて、主役のラーメンを注文。ラーメン担当は弟の孝宏さん。どの味にしようかと迷っていると兄の和雄さんがしょうゆをおすすめしてくださったので、「しょうゆ」を注文しました。

まずは麺。北海道産小麦100%のこちらの麺は恵庭市のまるは製麺さんのもので、非常に評判がいいとのこと。

「他の会社も営業に来るけど、やっぱりまるは製麺が一番優秀だわ。」と和雄さん。

スープへのこだわりを聞くと「一般的な透き通ったスープだよ」とのこと。
「変に新しくこだわりを持つと一時的な人気は出ても、元々支持してくれていた人たちが『なんだこれ』と思ってしまう」と孝宏さんが話すように、変わらぬおいしさを提供し続けていることが常連客を引き寄せる要因なのかもしれません。

こだわりの麺とあえてこだわらないスープに、ホエイ豚のバラ肉で作ったチャーシューを加えて出来上がったのが、こちらのラーメン。十勝で一番おいしいとリピーターになるお客さんもいるほど。しかし、当の本人たちは「10人のうち5人がおいしいと言ってくれれば大成功だよ」とやけに謙虚。
実際に食べてみると、この味を嫌いな人はいないだろうと思えるような抜群の安定感。常連客が多いのもうなずけます。

そんな絶品の豚丼とラーメンを作るご兄弟の謎に迫るべく、お話を伺いました。

兄と弟、二人三脚。

兄の和雄さん(左)と弟の孝宏さん(右)

―兄弟経営ということですが、兄弟で始めたきっかけはあるんですか?

和雄さん もともとは全く別の仕事をやってて、東京で自動車修理工の営業とかをやってたね。

孝宏さん その時に兄貴が会社起こしたってことで手伝ったりしていた。

―最初は別のお仕事をされていたんですね!しかも東京で。いつから飲食業を始められたんですか?

孝宏さん 1989年からだから、もう30年くらいになるかな。最初は池田町の駅前の食事とピザのお店。まぁ、イタリアンだね。
池田にいた頃は、牧場の家をやったり、民宿をやったりしていたんだよね。

―そうなんですね。なぜ東京にいたのに北海道へ?

和雄さん 東京にいたときに北海道の良さに気が付いた。『あぁ、いいところだったんだな。』って。畑作って自分のところの野菜でサラダ作ったりとかって思ってた。そしたら忙しくて、全然そんなことできなかった。
あこがれを持って来たけど。(笑)
そんな感じで池田の郊外に土地を持って、いろんなことを始めた。

―なるほど。やっぱりあこがれ持ちますよね。ちょっと話は戻りますけど、飲食を始めたきっかけとかはあるんですか?

和雄さん やってみたかったんだよね。(笑)
私たち二人の間にもう一人兄弟がいて、そいつが飲食をやっていたもんで、アドバイスをもらって飲食を始めてみた。池田で始めたら、池田の役場の人が興味を持ってくれて、お店の宣伝をしてくれたり、牧場の家の民営化の時に声をかけたりしてくれたんだよね。

孝宏さん それで、今でいう道の駅みたいな感じで店をやっていた。

―そうなんですね。そこからラーメンを始めるまでのきっかけは?

和雄さん 牧場の家を始めた頃は大人気で、カラオケボックスとか居酒屋なんかもやってた。でも、あちこちに道の駅ができてきて、需要が一気になくなったんだよね。9割減。正直コロナなんか怖くない。今は国が助けてくれてるからね。
広い土地の管理も難しくなっていった。それで、いっそのこと、もう二人とも歳だし、いったん店を閉めて、小さく昼だけやりたいと思って、ラーメン屋を始めた。

―そうなんですね。ずっとイタリアンをやられていて、すぐにラーメン屋を始めるのは大変じゃなかったですか?

孝宏さん ラーメン屋をやりたいと言ったら、長年飲食をやっていた関係で、ばっと人が集まってくれた。それぞれの得意分野の人が集まってくれて、始めることができた。

―それはすごいですね。そこからなぜ士幌へ?

和雄さん 池田町にいたけど、借りてた店を閉めなければいけないことになって。どこかに移らなきゃいけなくなった。そんな時にたまたま見つけたのが士幌町で。条件が良くって、いろんな町の制度が充実してるってことで、士幌に来ました。

―そうなんですね。今のお客さんはどんな人が多いですか?

和雄さん 男性のお客様が多い。ほとんどが男性かな?

孝宏さん こんなにいい男がいるのにね?(笑)

和雄さん ボリュームもそれなりにあるし、豚丼とセットにするとおなか一杯になれるから男性に人気なのかもしれないね。

―ずっとご兄弟でやられてて、すごく仲がいいですね。変な質問ですけど、喧嘩とかするんですか?

孝宏さん「弟ができてるから。」

和雄さん「兄が人間的にできてるからね。」

本当に仲良さそうですね。(笑)

取材を終えて

苦難を共にしてきた兄弟の絆の深さを感じる取材でした。こだわりのラーメンと豚丼ばかりに目が行きがちですが、この中の良い兄弟の人柄に惹かれてお店に訪れるお客さんもきっと多いはず、そんな様に感じる1時間でした。多くのビジネスマンの胃袋をつかむ素敵な兄弟のお店でした。
熱々のスープと兄弟愛が体に染み渡る、麺屋北物語へ足を運んでみてはいかがでしょうか。



〒080-1200 北海道河東郡士幌町士幌210